遺品整理で出てくるのは、家具や衣類だけではありません。通帳、保険証書、契約書、年金手帳、手紙、そしてパソコンやスマートフォン——故人の人生を記録した「情報」が、住まいのあちこちに残されています。
結論から申し上げます。機密書類は、内容を確認したうえで「溶解処分+証明書」、HDD・SSD・SDカードなどの記憶媒体は「データ消去+証明書」を選ぶと、処理の記録を残せます。ノース・ポールでは、ご指示をいただければ書類は溶解処分のうえ証明書を発行し、記憶媒体は提携のシステム会社にて完全消去し、消去証明書をお渡ししています。もちろん、相続手続きに必要な重要書類は処分せず、確認のうえ確実にお渡しします。
この記事では、遺品の中の個人情報がなぜ危険なのか、情報漏えいを防ぐ処分の手順、そして費用の目安までを解説します。

遺品に残る機密書類・個人情報は、なぜ危険なのか
「故人の書類なのだから、まとめて可燃ごみに出せばよいのでは」——そう考える方は少なくありません。しかし、住所、口座情報、契約内容などが記載された書類をそのまま手放すと、情報漏えいにつながるおそれがあります。ご本人が確認できない情報だからこそ、ご家族が処分方法を慎重に選ぶことが大切です。
注意が必要なのは、次のようなものです。
- 書類: 通帳・キャッシュカード、証券・保険関係、不動産の権利証、契約書、確定申告の控え、診療明細、年賀状・住所録、手紙・日記
- 記憶媒体: パソコン(デスクトップ・ノート)、外付けHDD、SSD、SDカード、USBメモリ、スマートフォン
特にパソコンは要注意です。ファイルを削除しても、初期化をしても、内部のディスクにはデータの実体が残っており、市販の復元ソフトで読み出せてしまうことがあります。そのため、譲渡や処分の前には、媒体の種類と保存内容に応じたデータ消去方法を確認することが大切です。また、故人が事業を営んでいた場合や、士業・後見人として財産を管理していた場合には、顧客情報・取引先情報という「他人の情報」まで含まれるため、処分にはいっそうの説明責任が求められます。
情報漏えいを防ぐ機密書類・データ処分の3つの手順
手順1: 有資格スタッフが仕分け、必要な重要書類はお渡しします

最初に行うのは「捨てる作業」ではなく「残す書類を見つける作業」です。有資格スタッフが、相続手続きに必要な書類(通帳、権利証、保険証券、年金関係など)を仕分けの段階で確認し、処分せずにご家族へお渡しします。何を残すべきか分からない場合も、私どもが一点ずつ確認しますのでご安心ください。残すべき書類の一覧は「遺品整理で探すべき重要書類・貴重品一覧」にまとめています。
手順2: 不要になった書類は「溶解処分」——溶解証明書を発行
溶解処分とは、書類を箱に封をしたまま開封せず、製紙工場の設備で水に溶かして繊維に戻す処分方法です。シュレッダーのように断片が残らず、処理工程で内容を直接確認する機会を抑えられます。溶かされた紙はトイレットペーパーなどの再生紙に生まれ変わるため、環境面でも合理的な方法です。機密性の高い文書の処理で用いられる方法の一つです。
ノース・ポールでは、ご指示をいただいた書類を溶解処分し、処理が完了したことを示す溶解証明書を発行します。「本当に処分されたのか」を書面で確認できるため、相続人が複数いらっしゃる場合や、士業の方が財産管理の報告をする場合にも、説明の裏付けとしてお使いいただけます。
手順3: HDD・SSD・SDカードは「完全消去(write zero)」——消去証明書を発行

パソコンやデジタル機器の記憶媒体は、提携しているシステム会社にて完全消去(write zero)を行います。write zeroとは、ディスクの全領域に「0」のデータを上書きし、元のデータを読み出しにくい状態にする消去方式です。「ごみ箱を空にする」「初期化する」とは異なり、データの実体そのものを塗りつぶすため、一般的なファイル削除や初期化よりも、復元リスクを抑えることが期待できます。
作業にあたっては、デスクトップ・ノートパソコンを問わず、本体からHDD・SSDを取り出して確実に処理します。起動しなくなった古いパソコンでも、ディスクを取り出せば内部のデータは処理できますのでそのままお任せください。消去後には消去証明書を発行します。ご希望に応じて、ドリルなどで媒体そのものを物理的に破壊する方法も選べます。
「処分して終わり」にしない——残された憂いを消し去るために

遺品の中の情報は、故人が生きてこられた歳月の記録そのものです。誰かに宛てた手紙、几帳面に綴られた家計簿、パソコンに残された写真。それらを手放すことは、ご家族にとって単なる「廃棄」ではないはずです。
だからこそ私どもは、「きちんと手放せた」という確かな安心を形にしてお渡ししたいと考えています。処分したはずの書類がどこかで誰かの目に触れていないか、売却したパソコンからデータが漏れていないか——そうした「なくなった後の憂い」を消し去ることまでが、遺品整理の仕事だと私たちは考えます。証明書という一枚の書面は、そのための区切りです。医師が経営する会社として、守秘義務、記録、確認を大切にし、故人とご家族の情報に丁寧に向き合います。
オプション: 手放す前に残す「書類・写真のデジタル化」
「処分はしたいが、手元からすべて消えてしまうのは寂しい」——そんなお気持ちには、書類・写真のデジタル化(スキャン)をご用意しています(別途料金)。アルバムの写真や手紙、権利関係の書類の控えなどをデータ化してお渡ししてから、原本を溶解処分する、という順番も可能です。思い出は残し、漏えいの心配だけをなくす。デジタル化は、その両立のための選択肢です。分量・状態により費用が変わりますので、お見積り時にご相談ください。
費用の目安
機密書類・データの処分は、遺品整理の作業とあわせてご依頼いただけます。遺品整理の基本料金の目安は次のとおりです。
| 間取り | 料金目安 |
|---|---|
| 1R・1K | 48,000円〜 |
| 1DK | 68,000円〜 |
| 1LDK | 100,000円〜 |
| 2DK | 130,000円〜 |
| 2LDK | 160,000円〜 |
| 3DK | 180,000円〜 |
| 3LDK | 240,000円〜 |
| 4LDK | 300,000円〜 |
| 戸建て・5LDK以上・大量家財 | 個別見積 |
機密書類・データ処分のオプション料金の目安は次のとおりです。分量や媒体の種類により変動します。
| オプション | 料金目安 |
|---|---|
| 書類の溶解処分(溶解証明書発行) | 10,000円〜(ダンボール1箱あたり・お部屋から集める作業を含む) |
| 記憶媒体の完全消去(write zero・消去証明書発行) | 10,000円〜(媒体の種類・数量により変動) |
| 書類・写真のデジタル化 | 別途お見積り |
上記は目安です。実際の金額は現地確認のうえお見積りします。ゴミ屋敷状態、広い邸宅、庭・物置・倉庫の整理、処理困難物が多い場合は別途お見積りとなります。詳しくは料金案内をご覧ください。
よくあるご質問
Q1. 溶解処分はシュレッダーとどう違うのですか?
シュレッダーは紙を細断しますが、断片が残るため、理論上は復元の余地があり、作業中に人の目に触れる可能性もあります。溶解処分は箱を開封せずに紙ごと水に溶かすため、断片も残らず、処理工程で内容を直接確認する機会を抑えられます。処理完了後には溶解証明書が発行されます。
Q2. 消去証明書や溶解証明書は、どんな場面で役に立ちますか?
相続人が複数いらっしゃる場合に「適切に処分した」ことを示す資料になるほか、弁護士・司法書士・後見人の方が財産管理の報告をする際の裏付け、故人が事業をされていた場合の取引先への説明などにお使いいただけます。処分の事実を書面で残せることが、後々の安心につながります。
Q3. 起動しない古いパソコンでもデータ消去できますか?
できます。デスクトップ・ノートを問わず本体からHDD・SSDを取り出し、提携のシステム会社で完全消去(write zero)を行います。媒体の物理破壊をご希望の場合も対応可能です。いずれも証明書を発行します。
Q4. どの書類を残せばよいか分かりません。全部確認してもらえますか?
お任せください。有資格スタッフが仕分けの段階で一点ずつ確認し、相続手続きに必要な書類・貴重品は処分せずにお渡しします。作業前後の状況は写真付きでご報告しますので、遠方にお住まいで立ち会えない場合もご安心いただけます。
Q5. 写真や手紙は処分したくないのですが、どうすればよいですか?
無理に処分する必要はありません。原本のままお渡しすることも、オプションのデジタル化(別途料金)でデータとして残してから原本を溶解処分することもできます。お気持ちに合わせて最適な方法をご提案します。
まずは状況をお聞かせください
機密書類やパソコンの処分だけのご相談でも、遺品整理全体のご相談でも構いません。横浜市・川崎市の対応エリアで、お見積りは無料です。写真を送っていただければ、立ち会いなしでの概算お見積りも可能です。
- 無料見積り・ご相談フォームはこちら(受付 10:00〜18:00)
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監修: 株式会社ノース・ポール(医師が経営する遺品整理・生前整理の会社/有資格スタッフが対応)/最終更新日: 2026年7月13日

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